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毎日の離乳食が歯並びをつくる〜スプーンの使い方・姿勢・食材の固さのはなし〜

離乳食と歯並びは関係している!?食べ方・噛み方が顎の発達を決める
神戸市兵庫区 北村歯科医院|院長 北村聡一
「離乳食は栄養を摂るためのもの」と思っていませんか?じつは離乳食の時期は、顎の発育や歯並びの土台をつくる、とても大切なトレーニング期間でもあります。

なぜ離乳食が歯並びに関係するの?

生後5〜6ヶ月ごろから始まる離乳食。この時期の赤ちゃんは、食べ物を舌で押しつぶしたり、歯ぐきで噛んだりする動作を通じて、顎の骨と筋肉を少しずつ発達させています。

顎が十分に発育することで、歯が並ぶスペースが確保されます。逆に、この時期の食べ方が適切でないと、顎の発育が遅れ、将来的に歯が重なって生えてきたり、噛み合わせが乱れたりする原因になることがあります。

毎日の食事の積み重ねが、10年後・20年後の歯並びに影響しているのです。

離乳食の段階と顎への働きかけ

初期
5〜6ヶ月
ゴックン期|舌で飲み込む練習
なめらかにすりつぶしたペースト状の食材を、舌を前後に動かして飲み込む時期。まだ「噛む」動きは少ないですが、舌の動きが口腔機能の土台になります。
中期
7〜8ヶ月
モグモグ期|舌で押しつぶす練習
豆腐くらいのやわらかさの食材を、舌と上あごでつぶしながら食べる時期。この「つぶす」動作が顎の筋肉を鍛え、骨の発育を促します。
後期
9〜11ヶ月
カミカミ期|歯ぐきで噛む練習
歯ぐきでつぶせる固さの食材に挑戦。奥の歯ぐきを使う動作が始まり、顎全体の発育が加速します。前歯で噛み切る練習も大切な時期です。
完了期
12〜18ヶ月
パクパク期|歯で噛む練習
やわらかい幼児食へ移行する時期。自分で一口量を調節しながら食べる練習が顎と口の協調運動を育てます。食事の姿勢も大切になってきます。

スプーンの使い方ひとつで変わる

離乳食を与えるときに見落とされがちなのが、スプーンの使い方です。これが口腔発達に大きく影響します。

✗ 避けたい使い方

スプーンを口の奥まで押し込む。上の歯ぐきでこそぎ取るようにする。赤ちゃんが口を開けたらすぐ入れてしまう。

→ 舌が食べ物を取り込む練習ができず、丸のみのクセがつきやすくなります。

◎ 理想的な使い方

スプーンを下唇の上にそっと置く。赤ちゃんが自分で唇を閉じて取り込むのを待つ。一口量は小さじ1杯程度から。

→ 唇・舌・頬を使う正しい食べ方のクセがつきます。

食事中の「姿勢」も見逃せない

顎の発育には、食事中の姿勢も深く関わっています。足がぶらぶらした不安定な状態では、うまく噛む力が入りません。

🪑
足をしっかりつける
椅子に座るときは足が床や踏み台につく高さに調整。体幹が安定して噛む力が入りやすくなります。
📐
背筋を軽く伸ばす
前かがみや反り身は顎の動きを制限します。軽く背筋が伸びた姿勢が理想的です。
👀
食事に集中できる環境
テレビやスマホを見ながらの食事は口の動きがおろそかになりがち。食卓に集中できる環境を整えましょう。

「よく噛む」ことを意識して食材を選ぼう

やわらかい食材ばかり与えていると、顎への刺激が不足しがちです。月齢に合った固さを意識しながら、少しずつ食材のバリエーションを増やしていくことが大切です。

ただし、固すぎる食材を無理に与えることは逆効果です。「この月齢ではどのくらいの固さが適切か」は個人差もあるため、お子さんの様子を見ながら進めてください。不安な場合はいつでもご相談ください。

まとめ

離乳食で意識したい3つのポイント
  • 月齢に合った食材の固さで「噛む力」を育てる
  • スプーンは下唇に置き、赤ちゃんが自分で取り込むのを待つ
  • 足がつく安定した姿勢で食事をさせる

離乳食の時期は二度と戻りません。毎日の食卓での小さな意識が、お子さんの歯並びと健康な口をつくっていきます。「食べ方が心配」「離乳食の進め方がわからない」など、気になることがあれば、ぜひ北村歯科医院へお越しください。

北村歯科医院
神戸市兵庫区|院長 北村聡一
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