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子どもの歯が黒くなる?サホライド治療のメリットとデメリットを徹底解説

フッ化ジアミン銀(サホライド)とは?

~小児の虫歯治療におけるメリット・デメリットと注意点~

「子どもの虫歯があるけれど、すぐに削るのはかわいそう…」
そんな保護者の方に選択肢のひとつとなるのが フッ化ジアミン銀(商品名:サホライド) です。

サホライドは、銀イオンとフッ素の作用で虫歯の進行を抑える薬剤で、日本では古くから小児の虫歯治療に使われています。特に、まだ治療に慣れていない小さなお子さんに対して有効な方法です。今回は、サホライドのメリット・デメリット、適応症や注意点についてわかりやすくまとめます。


サホライドのメリット

  1. 虫歯の進行を抑えられる
     フッ化物が歯を強くし、銀イオンの殺菌作用で虫歯の進行を止める効果があります。

  2. 削らずに治療できる
     通常の虫歯治療のように「削って詰める」必要がなく、歯科治療に慣れていないお子さんにも行いやすいです。

  3. 痛みが少ない
     薬を塗布するだけなので麻酔の必要がなく、治療中の痛みや恐怖心を軽減できます。

  4. 治療時間が短い
     診療室で数分で終わる処置のため、長時間の治療が難しい小児に向いています。


サホライドのデメリット

  1. 歯が黒くなる
     一番大きな欠点は、塗布した部分が黒く変色してしまうことです。前歯など目立つ部位では、見た目に影響が出ます。

  2. 完全に治るわけではない
     虫歯を削って詰めたわけではないため、「進行を止める処置」であり、虫歯がなくなるわけではありません。

  3. 永久歯には使えない
     変色の問題から、基本的には乳歯の虫歯に限られます。


適応症(使うのが有効なケース)

  • 治療にまだ慣れていない小さなお子さん

  • 虫歯はあるが、すぐに削るのが難しい場合

  • 乳歯で、自然に生え変わるのを待てる部位

  • 前歯などでも見た目を気にしない場合(奥歯や保護者の理解があるケース)


注意点

  • 黒くなることを理解しておく
     審美的に問題がある場合は避けるか、奥歯のみに限定して使用します。

  • 一時的な処置であること
     根本的な治療ではないため、将来的に削って詰める治療や抜歯が必要になる場合もあります。

  • 定期的な経過観察が必須
     塗布したあとも虫歯が進行しないかどうか、定期的に歯科医院でチェックする必要があります。

  • ホームケアの併用が大切
     歯磨きやフッ素塗布などの予防処置と合わせることで、より効果的に虫歯の進行を防げます。


北村歯科医院での考え方

神戸市兵庫区の北村歯科医院では、サホライドを「子どもの虫歯を抑えるための一時的な手段」として位置づけています。

  • 虫歯を削って詰める治療に移る前のステップ

  • 成長とともに治療に協力できるようになるまでの「つなぎ」

  • どうしても削れない場合の選択肢

として、保護者の方にメリット・デメリットをしっかりご説明した上で使用しています。


まとめ

フッ化ジアミン銀(サホライド)は、削らずに虫歯の進行を抑えられる小児向けの治療法です。

  • メリット:削らない・痛みが少ない・治療が短い

  • デメリット:歯が黒くなる・根本治療ではない

特に「小さなお子さんで通常の治療が難しい場合」に有効ですが、あくまで一時的な処置であり、将来的には本格的な治療が必要になることもあります。

「子どもの虫歯治療でどうしたらいいか迷っている」という方は、ぜひ神戸市兵庫区の北村歯科医院へご相談ください。お子さんにとって最も負担の少ない方法を一緒に考えていきましょう。