2016.01.26更新

皆さんは、いつも食事をしているときにどこの歯で噛んでいるのか意識されたことはありますか?

噛みグセがあると噛み合わせが悪くなり、その影響は全身に及ぶことがあります。

 

例えば、左右どちらかの歯ばかりで噛むクセが「片噛み」です。

多く使っている側の歯はすり減って低くなり、頭の重心はその低い側に引っ張られ、傾いてしまいます。

すると、反対側の首や肩の筋肉はたえず過度の緊張を強いたげられることにより、首こり・肩こり・片頭痛などが現れやすくなるのです。

そして頭の重心が移動することによって、体の中心軸もねじれて、腰痛・ひざの痛みを起こしやすくなります。

強い片噛みの多くの場合鏡で見たときによく噛む側の筋肉が発達して目尻からあごまでの距離が短く見えます。

 

また、奥歯でばかり噛むクセが「奥歯噛み」です。

この場合は、奥歯がすり減って低くなり、頭の重心が後ろへ傾きます。頭が後ろへのけぞった姿勢からバランスをとろうとするので、首が前へ出て、腰が後ろへ引けて、背中が丸く曲がって猫背の姿勢になってしまいます。すると頸椎や腰椎に負担がかかりやすくなるため、首こり・肩こりはもちろん、四十肩・腕のしびれなどの症状が現れやすくなります。

呼吸もしにくい状態になります。

 

最後に、高齢者の方に多いのが「前歯噛み」です。

奥歯が歯周病や虫歯になりなくなってしまい、前歯でしか噛めなくなる場合が多いようです。

 

理想の噛み方は、一番奥の歯から前歯までの全ての歯を偏りなく均等に使って噛むことです。

均等に噛むことによって、すべての歯やその周辺の歯茎などに適度な刺激がもたらされ、お口の中はもちろん、耳や肩、腰なども健康な状態に保つことにつながるのです。

 

 

そんな噛みグセを直すには

①まずは虫歯・歯周病の治療を!

虫歯や歯槽膿漏があると、痛みでその歯を避けるため、均等に噛むことができません。

②普段の食事でも「均等噛み」を意識する

食事をとるときは、均等に噛むことを意識しながら食べましょう。

おにぎり・パン・りんご等の果物は、前歯で噛むことの多い食品です。これらを多めにとるのもよいでしょう。

③噛みグセを直すトレーニングを行う

例えば、「ガムの回し噛み」

ガムの噛み過ぎは禁物ですが、上手に活用すれば噛みグセの矯正になります。

「左の奥で10回→左の手前で10回→右の手前で10回→右の奥で10回」というように回し噛みをすると、全ての歯に均等かつ適度な圧力がかかり、歯茎のまわりの組織も活性化されていきます。

 

65歳でほとんど歯が残っておらず、入れ歯も使っていない人では、歯が20本以上残っている人と比べて、認知症になる可能性が1.9倍も高くなるという調査結果が出ています。

十分に噛めないということは、脳の認知能力にも影響を及ぼすようです。

また、歯周病はもちろん、頭痛・肩こり・耳鳴りといった症状が噛みグセを直すだけで改善されるケースもあります。

「正しく噛む」ということは「全身の健康と元気」につながります。

みなさんも、良かったら食事のときにどこの歯で多く噛んでいるか意識してみてください。

 

 

 

投稿者: 北村歯科医院