2017.10.04更新

神戸市兵庫区で開業しています北村歯科医院 北村です。

今回、地域福祉センターで講演させていただいた。糖尿病と歯科治療の関係についてブログを書かせていただきます。特に歯科受診時の注意点をしっかり説明していきます。

まずは、糖尿病についてお話しします。

糖尿病とはどんな病気でしょうか?

膵臓からのインスリンの分泌が少ないか、体内でのインスリンの効き目が悪くなることによって、慢性的に血糖値が上昇し、特有の合併症が発生する病気。

糖尿病の診断について

1、下記の血糖値または、HAb1c値が別の日に2回以上認められた場合

  空腹時血糖値126ml/dl以上

  75g経口ブドウ糖負荷試験の2時間200mg/dl以上

  随時血糖値200mg/dl以上

  HbA1c値6・5%以上

2、上記の血糖値が一回でも認められただけで診断できる場合

  特有の症状(口渇、多飲、多尿など)網膜症がある場合

  HbA1c値6・5%以上

糖尿病の合併症について

急性合併症

糖尿病ケトアシドーシス 高血糖高浸透圧症候群 低血糖昏睡

慢性合併症

細小血管症 ・・・ 網膜症 腎症 神経障害

大血管症  ・・・ 脳梗塞 心筋梗塞 足の動脈の閉塞

糖尿病ケトアシドーシス  極端なインスリン不足によって起こり、ケトン体が増え血液が賛成に傾き、  脱水が起こる意識障害

高血糖高浸透圧症候群  著しい高血糖と極度の脱水によっておこる意識障害

低血糖昏睡  血糖が30ml/dl以下になると発症しますが、いきなり昏睡になることはあり ません

歯科受診時での注意点

歯科受診をするときの3つの注意点

1 感染しやすいこと

2 傷が治りにくいこと

3 歯科疾患や治療によって血糖値が大きく変動すること

1 歯科治療においての治療、特に抜歯などの観血処置において、お口の中にいる常在菌が血液の中に入ることによって、感染が起こります。感染が起こった状態を菌血症と呼びます。

 健常者の場合、特に症状もなく経過しますが、糖尿病がある場合は重症化することがあります。合併症の予防の基準は、HbA1c値 7・0%未満とされています。 また、血糖コントロールが良好の場合でも、抜歯などの際には、抗生剤の術前投与、術後の投与が菌血症の予防につながります。

2、糖尿病では高血糖による血流障害や神経障害などによって、傷が治りにくくなります。抜歯や歯周病の治療に時間がかかります。

3、歯科治療中に受けるストレスや麻酔注射によって血糖値が上昇すると言われています。治療の受診時には、食事を抜いたり、食事直前の時間帯は避ける様にしてください。また、糖尿病のお薬の使用時間に気をつけてください。血糖値の安定した時間帯に治療を受けるようにしてください。

治療にならないように予防することが大切です。

糖尿病になると感染しやすく、傷の治りが悪くなると説明しました。歯科の病気は虫歯や歯周病が大部分を占めています。これらは、定期的な予防をすることによって発症を防ぐことができます。

 虫歯の予防には、歯のクリーニング、フッ化物塗布といったことができます。

 歯周病の予防には、歯石の除去や歯磨きの仕方の改善をすることができます。

かかりつけの歯科医院を持って定期的に検診をすることによって早期発見早期予防をすることができます。

歯周病と糖尿病には、双方向の関係があります。

 歯周病を改善すると、血糖値がコントロールしやすくなり、糖尿病の病態が改善すると、歯周病をコントロールしやすくなります。また、 糖尿病の治療には、軽度の場合は食事療法のみの方もおられます、重度の場合はインスリン療法を受けている場合もあります。お薬手帳を必ず歯科医院に持参する様にしてください。

血糖値は最新のものをお伝えください。

血糖値が高く、重度の糖尿の場合で抜歯が必要な場合は全身管理のできる口腔外科のある総合病院での治療が必要な場合があります。その場合は紹介状を書かせていただきます。安全に治療を行うために必要となります。

 

投稿者: 北村歯科医院